知っておきたいマウスピース矯正のデメリット

従来の矯正治療は金属のワイヤーが目立ってしまい、お仕事の内容によっては矯正を諦めざるを得ないケースも多く存在していました。

矯正器具が目立たず、患者さんへの負担が少ないマウスピース矯正は良いことずくめのようにも思えますが、デメリットも存在します。

マウスピース矯正4つのデメリット

マウスピース矯正での失敗を防ぐために、治療開始前に知っておいていただきたい、マウスピース矯正4つのデメリットについて、解説します。

1. 1日20時間以上使う必要がある

1日20時間の装着

従来のワイヤー矯正と違い、患者さん自身で矯正装置を外すことができるマウスピース矯正は、患者さんの協力度によって、治療効果に差が出てしまうことがデメリットの1つです。

マウスピース矯正の種類によりますが、1日最低17~20時間程度の装着が必要です。食事や歯磨きの時、お仕事でどうしても必要な時以外はマウスピースを外してはいけません。

逆に言うと、食事の時にはマウスピースを外して、普段通りにおいしく食事をとることができ、歯磨きの時はしっかりと磨けるということでもあります。

2. 難しい症例が苦手

難しい症例が苦手

患者さんの負担を大きく減らすマウスピース矯正ですが、適応症例(治療可能な歯並び)の多さでは、ワイヤー矯正にかないません。

抜歯をして大きくスペースが空いてしまうケースや、重度の叢生(デコボコの歯並び)、顎変形症など外科手術が必要な難症例の場合は、治療することができません。

ただし、近年は技術の改良や歯への力の加え方を工夫することにより、昔は難しいとされていた症例の治験例が多く発表されてきています。

治療工程の一部を裏側矯正など従来のワイヤー矯正と併用して行うことで、マウスピース矯正だけでは治療が難しかった症例に対応できる可能性は高まります。

また、マウスピース矯正の種類や担当医の経験・技術によっても適応症例はかなり異なることに注意が必要です。

詳しくは「4. マウスピース矯正で治せる症例と治せない症例」をご覧ください。

3. ワイヤー矯正よりも若干費用が高い

ワイヤー矯正よりも若干費用が高い

マウスピース矯正の種類によっては、ワイヤー矯正よりも若干費用が高くなる場合があります。

参考までに一般的なワイヤー矯正と裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース矯正の料金の目安を表にして掲載しておきます。

マウスピース矯正と他の矯正の費用の目安
ワイヤー矯正 裏側矯正 マウスピース矯正
70~100万 100~130万 30~110万

マウスピース矯正には様々な種類がありますので、ワイヤー矯正よりも安くなることもあれば、高くなることもあります。見えないワイヤー矯正である裏側矯正よりは安くなることが多いです。

詳しくは「7. マウスピース矯正の値段と相場。保険は使える?」をご参照ください。

患者さんの歯列の状況やクリニックによって値段は様々ですので、初診の相談時におよその費用は医師に確認するようにしてください。

4. 通院回数が多くなる場合も

通院回数が多くなる場合も

通院する度に歯型を取る必要のあるマウスピース矯正だと、2~4週間に1回は通院する必要があります。通院の度に新しいマウスピースを作成し、渡す必要があるからです。

一般的なワイヤー矯正だと1ヶ月に1回程度の通院ですみますので、マウスピース矯正の種類によっては、ワイヤー矯正と比べて2倍程度、通院回数が多くなる可能性があります。

通院の負担を少なくしたい場合は、インビザラインを検討してみてください。

歯型の採取が最初の1回だけで済み、6週間に1回(治療計画によっては2~3ヶ月に1回)程度の通院ですみますので、ワイヤー矯正よりも通院回数を減らすことが可能です。

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マウスピース矯正は歯を長い時間マウスピースで覆う治療法のため、唾液の流れが悪くなり、虫歯になるリスクが高まる、と言われることがあります。

実際に患者さんの治療にあたっている立場からみると、マウスピース矯正で虫歯になりやすくなる印象はありません。

磨きにくい部分が出てしまうワイヤー矯正と比べ、装置も取り外して洗浄できるマウスピース矯正は、しっかりと歯みがきをできる方にとっては衛生的な治療法です。

従来のワイヤー矯正のデメリットがマウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のデメリットを4つご紹介しましたが、逆にいうと、これらのデメリットを解消することができるならば、マウスピース矯正は患者さんの負担を取り除く、素晴らしい矯正方法だと言えます。

デメリットを補ってあまりある、マウスピース矯正ならではのメリットも多いです。

ワイヤー矯正と比較したマウスピース矯正ならではのメリット

  • 目立たないので他人に気づかれにくい
  • 自分で取り外しができる
  • 発音しやすいので声を出す仕事に支障がない
  • 痛みが少ない
  • 矯正中も普段通り食事が楽しめる
  • 歯みがきがしっかりできる
  • 金属アレルギーの場合も治療可能
  • 歯周病でも治療ができる

マウスピース矯正のメリットは、裏返すとワイヤー矯正のデメリットでもあります。

なにより、従来のワイヤー矯正では治療に踏み出すことができなかった方にとって、マウスピース矯正は健康で美しい歯を取り戻すための希望と言えるかもしれません。

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